国内で利用が進むチャットボット 業界別の事例を紹介

コラム

チャットボットの利便性に着目し、導入する企業が増加

チャットボットを導入するメリットは、顧客側にはいつでも問い合わせできるためにサービスの利便性が高まる点、そして企業側には業務の一部をチャットボットに任せられるために業務の効率化が進むという点です。

国内の多くの企業はチャットボットの利便性に着目し、導入を進めています。

経営戦略のひとつとして顧客サポートのレベル向上と業務の効率化を目指している企業のために、この記事ではチャットボットの導入事例を業界別に紹介します。

業界別 チャットボットの導入事例

ここからは、以下の業界におけるチャットボットの導入事例を紹介します。

・ファッション
・金融
・観光
・不動産
・建築
・保険
・介護
・医療
・テレビ局

ファッション RANDEBOO

株式会社Ainer(エイナー)が2016年に立ち上げ、Instagramのフォロワー数が15.6万人(2021年8月時点)に達しているアパレルブランド「RANDEBOO」は、顧客からの問い合わせに応じるチャットボットの「FAQbot」を運用しています。

問い合わせ画面には「商品に関してのご質問」「ご注文商品について」「支払いについて」「メールに関して」「その他」という選択肢が用意されており、顧客はその中からあてはまるものを選びます。

たとえば「商品に関しての質問」を選ぶと、続けて「商品のサイズ感や生地感に関しての質問を承ります」という内容が表示される、といった具合です。

ECサイトから商品を購入する場合、商品を実際に目で見て確かめることはできませんが、チャットボットを利用すれば商品に関する不明な点を気軽にすばやく解消できるため、ECサイトからでも商品を安心して購入できます。

金融 セブン銀行

ネット銀行のセブン銀行では、顧客からの問い合わせ対応をチャットボットで行っています。

チャットボットにはAIが搭載されており、顧客からの問い合わせ内容の分析には自然言語処理技術が用いられます。また、チャットボットは、同社のサイトに掲載されている「よくある質問」の内容に基づいて返信を行います。

同社がチャットボットを導入した背景としては「不明な点はすぐに解消しておきたい」という顧客のニーズに対応したものです。チャットボットの導入によって、顧客からの問い合わせに24時間365日、リアルタイムで対応することが可能となりました。

また同社は2020年8月にチャットボットとRPAを連携させ、住所変更手続きをチャットボットで行う実証実験を開始しました。住所変更の手続き業務もチャットボットによって自動化されれば、さらなる利便性の向上が期待されます。

観光 富山市「Bebot」

富山市は、観光案内用AIチャットボットサービス「Bebot」を提供しています。

Bebotは、富山市を訪れた観光客や訪問したいと考えている人がおすすめ観光スポットを気軽に知ることができるチャットボットです。

スマートフォン、またはパソコンでBebotを開くと「こんにちは ビーボットです。富山市の観光情報を発信しています。ボタンを選択するか、質問を入力してください」と表示され、その下には「観光名所」「市内の交通案内」「イベント情報」「グルメ」の選択肢が並びます。

ユーザーがいずれかをクリックするか質問内容を入力すると、チャットボットがニーズに応じた内容を案内するというものです。

Bebotは24時間365日対応しています。また日本語版のほか英語版もあり、富山市を訪れた外国人も手軽に利用することができます。

不動産 三井不動産レジデンシャルリース

賃貸マンションの運営管理をトータルでサポートする三井不動産レジデンシャルリースは、お客様サポートのサービスの一環としてチャットボットを導入しています。

同社では顧客対応のため、ほかに電話による問い合わせや問い合わせフォームでの受付も行っています。

疑問点を早めに解消したいなら電話での問い合わせが効果的ですが、こちらは平日の日中に限られます。また問い合わせフォームを利用した場合は24時間以内に電話での返答となり、迅速性に欠けます。

その点チャットボットを利用すれば、知りたいことの回答をすぐに得ることができます。

チャットボットには「暮らし・マナー」「契約手続きについて」「建物・設備について」「マイページについて」「英語対応窓口(English support desk/海外からの問い合わせ)」の項目があり、調べたい内容をクリックするとチャットボットが対応します。

チャットボットは24時間年中無休で対応しており、問い合わせ内容に対して即座に返信できるので、気軽に問い合わせができます。

建築 はなまるハウス

関東を中心に不動産事業を展開するケイアイスター不動産株式会社は、同社が運営する「はなまるハウス」においてチャットボットを導入しています。

チャットボットの画面を開くと「お客様の状況に合わせてサイトをご案内させていただきます。下記よりご相談メニューをお選びください」と表示され、「注文住宅について見る」「分譲住宅について見る」「近くの店舗を探す」「インスタを見る・インスタから来た」「オーナー様(ご契約者様)向け」といった選択肢が並びます。

これらの中から選びたい項目をクリックすると、次の選択肢が表示され、チャットボットが受け答えをしながら顧客が知りたい情報にたどり着くことができます。

顧客がサイトを利用して注文住宅に関することを調べたいとしても、注文住宅に関する内容は項目が多く、複雑になりやすいことから、サイトだけで調べるのは難しいのが現状でした。

その点チャットボットを利用すれば、顧客が問い合わせしたい内容を最初に入力するだけで、あとはチャットボットが導いてくれるので、顧客の疑問や不安が解消され受注にも結びつきやすくなるというメリットがあります。

保険 ライフネット生命

インターネットを利用して生命保険商品を販売する「ライフネット生命」は、チャットボットを活用した保険診断と保険見積りサービスを提供しています。

これらのサービスは、アメリカに本社を置くReply,Inc.のbot構築用プラットフォーム「Reply.ai」と連携しており、サービスの利用にあたってはLINEまたはFacebook Messengerが利用できます。

保険診断のサービスの特徴は、チャットボットを利用すると、顧客に最適な保険商品を1分で提案できる点です。また、保険見積りサービスは、生年月日と性別、保険商品を入力するとチャットボット上で詳細が提示されます。

これらのサービスはチャットボットで手軽に行えること、さらにくわしい説明を聞きたい場合はオペレーターが対応する仕組みとなっているため、顧客にとって満足度の高いサービスとなっています。

介護 DeNA 介護者向けチャットボットサービス

DeNAは、介護に関する業務に従事する看護師や介護士を対象として、新型コロナウイルス対策の相談や質問に応じるチャットボットサービスを運用しています。

介護の現場では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、日々試行錯誤を繰り返しながら対応に当たっています。現場において求められるのは、新型コロナウイルスの感染を防ぐための最適な方法です。

このサービスの運用が始まることによって、介護の現場では24時間365日、新型コロナウイルスの対策についていつでも調べられるようになりました。これにより、現場では感染防止対策を適切かつスピーディに講じることが可能となったため、介護の業務の円滑な運営に貢献しています。

医療 埼玉県AI救急相談

埼玉県では、AIを活用した救急相談のサービスを提供しています。

埼玉県AI救急相談はスマートフォンやパソコンを利用でき、チャット形式で気軽に相談ができます。

基本入力画面には「相談の対象者(自分・親・子ども・その他)」「対象者の年齢」「対象者の性別」「住所」「症状(発熱・腹痛・頭痛・吐き気 吐いた・ケガ)」があり、症状に関しては5つの選択肢にあてはまらなければ、自分で症状を記入できる「自由記述欄」があります。

利用規約にチェックを入れ、「利用規約に同意して相談を開始」をクリックすると、AIによるアドバイスが表示されます。

埼玉県AI救急相談は無料で利用でき、名前を入力する必要がありません。ただし、相談した結果の内容は医師による専門的な診断ではなく、あくまでもアドバイスです。アドバイスの内容に関しては、自己責任で判断する形となります。

しかしながら、AIによってなんらかのアドバイスが得られれば、急な病気やケガに見舞われた場合に適切な対応が可能となるため、大事に至ってしまうケースを回避できます。

医療 沢井製薬 医療関係者向け医薬品情報サイト

沢井製薬チャットボット

イクシーズラボ の「CAIWA Service CoReDA 」が医療関係者向けに製品情報を提供している沢井製薬のWebサイトで利用されています。

チャットボットの導入後4カ月で約1万3千件の問い合わせに対応し、自動回答で医療関係者を必要な情報へ誘導するなど、製品情報の検索性や利便性を向上させました。

なお、医療関係者向けに製品情報を提供するWebサイトに、対話型のAIサービス(チャットボット)を導入したのは、国内の製薬企業としては沢井製薬が初めてとなります。

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テレビ局 TBS 社内ヘルプデスク

TBS様事例

TBSテレビは、社内システムにイクシーズラボの「CAIWA Service Viii」を導入しました。社内システムの操作方法や業務に関する社内各所からの問い合わせ対応を、チャットボットによる自動回答で解決できるようになり、大幅に業務を効率化することができました。

質問者の入力意図を適切に汲み取るCAIWAならではの対話技術により、ユーザーへ適切な回答を返すことができるだけでなく、運用管理者が容易に編集可能なQA管理機能により、運用担当者の負担軽減およびメンテナンス性の向上を実現しました。

また、シングルサインオンを実現しており、ユーザーは一度社内システムにログインすれば、24時間365日いつでも、TBS社内だけでなく社外のどこからでも、PCやスマートフォンから安全に「CAIWA」にアクセスし、問い合わせをすることが可能となりました。

なお、チャットボットのキャラクターには、TBSの社内で作成したオリジナルキャラクター「AoI(あおい)かなえ」が採用されています。「CAIWA」には、運用担当者がユーザーインターフェースを自由にカスタマイズできる機能があり、それを利用して実現しました。

▶︎TBS導入のニュースリリース

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まとめ

チャットボットの導入事例を業界別に紹介してきました。

現在、チャットボットは幅広い業界で利用されています。用途として特に多いのは「問い合わせ対応」ですが、相談窓口や商品選定サポートの用途でも利用されています。

顧客としては、チャットボットを利用してみると応対が自然な流れで行われるため、まるでオペレーターとやりとりしているような体験ができます。

また企業側としては、業務の自動化により問い合わせ業務の人員を抑えることが可能となるうえ、顧客の潜在的な要望やニーズも把握しやすくなることから新たなビジネスチャンスにつなげられます。 チャットボットを導入すると顧客、企業側ともにメリットを受けられます。これを機にチャットボットの導入を検討してみましょう。

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AIチャットボットCAIWA Service Viii

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CoReDAは、AIを活用した高度な検索機能により容易に目的の情報を得ることができるチャット型の情報検索システムです。データを取り込み基本設定をするだけで、絞り込み検索シナリオやQ&Aを手間なく作成できるのが特徴です。

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