チャットボットを導入するなら「シナリオ設計」は重要

コラム

チャットボットとは?

チャットボットとは、おしゃべりや会話を意味する「チャット」とロボットを意味する「ボット」を組み合わせた言葉で、顧客との応対を自動的に行えるプログラムのことです。

チャットボットを導入するメリットは、顧客側の立場でみると、問い合わせを容易に行えることです。また、企業側の立場でみた場合、業務の効率化が実現するうえに、問い合わせの件数が増えることによって売上の増加が期待できます。

チャットボットの導入に関する顧客側、企業側のメリットについて、以下でくわしく説明します。

顧客側メリット:問い合わせを容易に行える

企業がチャットボットを導入している場合、顧客としては問い合わせをしやすいと感じます。

顧客の中には、オペレーターに問い合わせることに対して苦手意識を感じてしまう人がいます。そのようなネックを解消するためには、チャットボットの導入が効果的です。

チャットボットを導入すれば、ロボットに対して問いかける形となり、オペレーターと話をする必要がないため、質問者としては気軽に問い合わせを行えます。

また、チャットボットの対応がていねいで、接客を受けているかのような感覚を受ければ、質問する立場としては、その企業に対して良い印象を受けることでしょう。

チャットボットの導入によって顧客が問い合わせる件数が増え、なおかつ適切な回答が得られれば、商品やサービスに関する理解が高まるだけでなく、企業に対する印象も良くなります。それによって、売上の増加が期待できます。

企業側メリット:業務の効率化が期待できる

企業側としては、チャットボットを導入することによって、問い合わせの対応を行うオペレーターの人員を最小限に抑えられます。

チャットボットの導入には一定の経費がかかるものの、オペレーターの人員を抑えることで人件費が抑えられるため、長期的にみるとチャットボットへの投資が回収できます。

また、チャットボットを導入することによって、運営コストを抑えつつ、24時間対応など長時間の問い合わせにも対応できるため、顧客の満足度が向上しやすくなります。

つまり、チャットボットを導入することによって、業務の効率化が期待できるのです。

チャットボットの「シナリオ」とは?

チャットボットのシナリオについて簡単に説明すると、顧客からの問い合わせを受けた場合にどのように答えるか、ということをまとめたものです。

具体的に説明すると「このような質問を受けたら、このように答えよう」「もし、質問に答えられない場合には、このように対応しよう」というように、問い合わせの内容に応じた対応方法をあらかじめ定めたものとなります。

いわば、シナリオの作成は、想定問答集の作成と同じようなものといえるでしょう。

具体例として、食品スーパーのサイトでシナリオ型のチャットボットを導入した場合について紹介します。

チャットボット:「こんにちは、どのような商品をお探しですか?」

顧客:「お中元用のギフトは取り扱っていますか?」

チャットボット:「はい、取り扱っております。どのような商品をご希望ですか?」

顧客:「ビールとジュースの詰め合わせセットはありますか?」

チャットボット:「はい、取り扱っております。一例としては、ビールとジュース、それぞれ8本入りで3,240円のものがございます」

顧客:「その商品、取り置きはできますか?」

チャットボット:「申し訳ございません。お取り置きには対応しておりません。恐れ入りますが、店頭にお越しいただき、お買い求めをお願いします」

つまり、シナリオ型のチャットボットを作成する場合、「顧客からはどのような問い合わせがあるのか」というパターンを想定しておき、それに対する答えを用意しておくことで、顧客の要望に対応できるチャットボットを作成できます。

ちなみに、シナリオの作成には最初の設計が重要です。シナリオ設計とは、シナリオを作成する事前準備のようなもので、顧客から問い合わせを受ける内容を想定し、シナリオの大きな枠組みを設計するものです。
その枠組みに基づいてシナリオの内容を細かく決めていきます。

なぜシナリオ設計が重要か?

シナリオ設計に重点を置くと、シナリオの作成が容易となります。

先の項目で、「シナリオ型のチャットボットを作成する場合、『顧客からはどのような問い合わせがあるのか』というパターンを想定しておく」という内容を記述しました。

シナリオの設計がしっかりしていると、シナリオ作成時の抜けを防ぐことができるため、チャットボットの対応品質が向上し、顧客満足度が高まります。

それにより、チャットボットを利用しているユーザーとしては、チャットボットに対する期待感が高まることでしょう。

また、チャットボットを利用するユーザーが増えるほど、オペレーターが対応する問い合わせの件数が減る効果が期待でき、業務の効率化が見込めます。

そのため、チャットボットにおいてシナリオ設計をしっかり行うことは重要といえるのです。

チャットボット シナリオの作成方法

チャットボットのシナリオを作成する流れを説明すると以下の通りとなります。

・シナリオの大枠を決める

・顧客のニーズに基づき、シナリオを作成する

・ツールにシナリオを設定する

それぞれの内容について、以下の項目で説明します。 

1.シナリオの大枠を決める

例として、食品スーパーのサイトでチャットボットを導入する場合のシナリオを示します。

1.挨拶:
こんにちは、どのような商品をお探しですか?

2.商品絞り込み:
食品系のギフトですね。飲料、菓子類、肉類、フルーツ、麺類がございます。

3.商品提示:
ビールとジュース、それぞれ8本入りで3,240円のものがございます

4.商品に関するFAQ:
包装・のしも承っておりますので、お申し付けください。

5.商品の購入:
お買い上げいただきありがとうございました。またのご利用をお待ちしています。

このように、それぞれの場面に応じてシナリオの大枠を決めておき、大枠の内容に応じてシナリオを細かく設定していきます。 

2.顧客のニーズに基づき、シナリオを作成する

シナリオの作成に当たっては、顧客がどのようなことを求めているのか、という点を洗い出します。

顧客のニーズを拾い上げるためには、商品やサービスに関するマーケティングの知識のほか、営業などで顧客と直接的に接してきた経験も求められます。

知識や経験によって顧客のニーズを拾い上げることができたら、「顧客のニーズに応えるためには、どのような対応を行えば良いか」という点を詰めていきます。

顧客のニーズを拾い上げ、顧客のニーズに応えようとしていくことで、シナリオの内容はおのずと決まってきます。

3.ツールにシナリオを設定する

シナリオの作成を行う場合は、チャットボット作成ツールを利用します。

チャットボットツールを利用するメリットは、顧客が質問した内容に対する回答の流れが一目でわかることです。

例えば、顧客が「○○という商品は扱っていますか?」と問い合わせた場合、チャットボットは「はい、取り扱っております」もしくは「いいえ、取り扱っておりません」のいずれかを答える形となります。

ツールを利用すれば、質問に対する回答の流れが一目でわかるようになるため、チャットボットのシナリオのが容易に把握できるようになります。

シナリオ作成時の注意点

シナリオを作成するときの注意点は、シナリオの内容を細かく決めておくことです。なぜなら、チャットボットは人間とは異なり、臨機応変な対応をすることができないためです。

コールセンターのオペレーターが顧客からの問い合わせに応じる場合は「トークスクリプト」が用意されています。トークスクリプトとは、問い合わせにスムーズに応じるための台本といえます、

オペレーターが問い合わせに応じる場合、トークスクリプトの内容を参考にしながら、顧客の要望に応じて臨機応変な返答を行うことができます。

しかしながら、チャットボットの場合は用意されたシナリオに基づいて返答するため、シナリオの内容が不十分であれば、顧客としてはその応対に不満を感じてしまうこともありえます。

顧客の要望に応じられるチャットボットとするためにも、シナリオの内容は細かく設定しておくことが重要といえるのです。

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まとめ

チャットボットを作成するうえでは「シナリオ設計」が重要となります。なぜなら、シナリオ設計に重点を置いておけば、シナリオの細かい部分がおのずと決まってくるためです。

シナリオを設計する手順は、シナリオの大枠を決めておき、顧客のニーズに基づいてシナリオを作成する流れとなります。この手順でシナリオを作成すれば、チャットボットを利用した顧客としては満足度の高い答えが得られることでしょう。

チャットボットは人間のように臨機応変な対応を行うことができません。それを踏まえると、チャットボットのシナリオは細かいところまで決めておくことが重要といえます。

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