チャットボットの比較に活用できる「カオスマップ」効果的な利用方法は?

コラム

カオスマップなら利用したいチャットボットが一目瞭然

チャットボットの導入を検討している場合に悩みがちなことは「どのチャットボットのサービスを利用すればよいか?」という点ではないでしょうか。

チャットボットのサービスはさまざまな企業が提供していますので、初めてチャットボットを導入するときには、一体どのサービスを利用すればよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

そのような悩みを解決したいなら「チャットボットカオスマップ」の利用がおすすめです。チャットボットのサービスが用途別、種類別に分類されているので、選びたいサービスが一目でわかります。

カオスマップとは?

カオスマップとは、特定の業界の企業をカテゴリー別に分類し、それぞれの企業を一枚の図にマッピングしたものです。

カオスマップの例としては、国内最大級のインバウンドニュースサイト「訪日ラボ」を運営する株式会社movが作成した「インバウンド業界カオスマップ」があります。

インバウンド業界カオスマップの特徴は、インバウンド需要に関するソリューションが網羅されている点で、わかりやすくまとめられています。

インバウンド業界カオスマップは、縦軸を時間軸として旅行をする前である「旅マエ」、旅行中の「旅ナカ」、旅行をした後の「旅アト」にカテゴリー分けし、横軸では「プロモーション」「分析・マーケティング」「受け入れ環境整備」の3つの大カテゴリーで分けています。

さらに、横軸の3つの大カテゴリーはそれぞれ細かいカテゴリーに分類されています。一例をあげると「受け入れ環境整備」のカテゴリーでは「翻訳業務」「民泊」「多言語サイト・アプリ開発」など、30以上のカテゴリーがあります。

インバウンド業界カオスマップには、インバウンドに関連する多数の企業が掲載されており、インバウンド関連においてどの企業がどのような役割を果たしているのか、という点が一目でわかる仕組みとなっています。

さらに、カオスマップを俯瞰することで、どのカテゴリーの企業が多いかを調べられるため、業界の今後の動向を把握しやすくなる点もメリットといえます。

チャットボットのカオスマップとは

チャットボットに関連するカオスマップとして「チャットボットカオスマップ」が作成されています。

ここからは、「AIsmiley」「AINOW」「サイシード」が作成したチャットボットカオスマップを参照しながら、それぞれのチャットボットカオスマップがどのような方法でチャットボットのサービスを分類しているか、という観点からみていきます。

「用途別」に分類したチャットボットカオスマップ

出典:チャットボットカオスマップ|AIsmiley

AIポータルメディア「AIsmiley」を運営する株式会社アイスマイリーは、用途別に分類したチャットボットカオスマップを作成しました。

分類した内容は「社内対応」「汎用型」「顧客対応」の3つのカテゴリーとなります。
その中でもそれぞれの用途別に「ChatGPT連携」というグループも分けられています。

同社が効果別のチャットボットカオスマップを作成した背景は、チャットボットを導入するユーザーの視点にもとづいたカオスマップが必要と判断したためです。

チャットボットカオスマップが開発された当初は、開発者の目線で開発されており、チャットボットの「機能」や「学習方法」など、技術的な側面が主体となっていました。

しかし、チャットボットを導入する企業側としては、チャットボットを導入することでどのような用途で利用するかという観点を持つことが一般的です。

そのため、同社は3つの大カテゴリーに分類したチャットボットカオスマップを作成しました。またこれらのカテゴリーはさらに細かく分類されている点が特徴です。

例えば「社内対応」のカテゴリーは「ヘルプデスク」と「ナレッジマネジメント」に分けられています。

そして「顧客対応」のカテゴリーはさらに「EC、問い合わせ率アップ」に分けられています。

このマップを参照すると、チャットボットの導入目的に応じて、チャットボットの開発企業が選べます。

例えば「コールセンター業務にチャットボットを導入したい」という目的があれば、「顧客対応」のカテゴリーから「コールセンター」のカテゴリーをみると「コールセンター支援」に強みのあるサービスを調べることができます。

ユーザー目線で作成されたチャットボットカオスマップの強みは「どの企業が開発したチャットボットを利用すればよいか」を俯瞰でき、チャットボットのサービスを選びやすくなる点といえます。

チャットボットをログ型、選択肢型、辞書型などに分類

出典:チャットボットサービスマップ|AINOW

AIに関するニュースメディアを運営する「AINOW」が作成したチャットボットカオスマップは、チャットボットサービスの種類を「ログ型」「選択肢型」「辞書型」「選択肢型&辞書型」の4つに分類しています。

「ログ型」とは、記録された会話ログを学習し、文章を解釈しながら返答するタイプです。

「選択肢型」とは、シナリオに沿ってユーザーが選択式の問いに答えるタイプとなります。

「辞書型」とは、複数の単語を登録しておき、問い合わせでその単語が使われたら、その単語に対して回答を行います。

「選択肢型&辞書型」は、選択肢型と辞書型の両方の機能を備えているものです。

なお、同社が2019年にチャットボットカオスマップを作成した時点では、最も多かったのは「辞書型」であり、機械学習が求められる「ログ型」のチャットボットは少なめとなりました。

しかしながら、機械学習の精度が高まれば、今後はログ型のチャットボットが増える可能性も十分にあり得ます。

「人工知能あり・なし」でチャットボットカオスマップを分類

出典:チャットボットカオスマップ|サイシード

株式会社サイシードが作成したチャットボットカオスマップの特徴は、「人工知能あり」「人工知能なし」で大分類されている点です。

なお、人工知能のあり・なしが判別できないチャットボットに関しては「不明」の項目に分類しています。

「人工知能あり」は「自社開発AI」「他社AIのOEM提供」に分類されているほか、「人工知能なし」は「問い合わせ対応」「マーケティング支援」「インバウンド対応」「業務アプリ」に分類されています。

チャットボットを導入するうえでの判断材料としては「AIが搭載されているかどうか」という点があります。同社が作成したチャットボットカオスマップを参照すると、AIが搭載されているかどうかが一目でわかります。

そして、チャットボットカオスマップを参照することで、自社開発のAIか、他社が開発したAIを利用しているか、という点も見分けられます。

自社開発のAIが搭載されているチャットボットは、開発者がAIの仕組みを熟知しているため、状況に応じてチャットボットの応対の精度を高めることができます。

一方、他社が開発したAIを利用する場合、AIの開発コストが抑えられるため、AIが搭載されたチャットボットを低価格で利用できる点がメリットです。

ただし、自社開発のAIではないために、AIが学習する内容がブラックボックス化しやすく、AIの精度を高めるための細かい調整が難しい点がデメリットといえるでしょう。


自社開発のAI会話エンジン「CAIWA」

株式会社イクシーズラボの「CAIWAエンジン」は、長い年月をかけて自社で開発したAI会話エンジンです。

そのため、お客様の要望に柔軟に対応できるとともに、特定の入力がうまくヒットしないなど問題があった場合に、すぐに対応することが可能です。


チャットボットカオスマップを利用する場合の注意点

チャットボットカオスマップを利用する場合に気をつけたい点は、チャットボットを導入する目的を明確にしておくことです。

目的の一例としては、「コールセンターの業務を行っているオペレーターの業務負担を軽くしたい」ということや、「業務中にわからないことがあったとき、すぐに調べられるようにしたい」ということがあります。

これらの目的が明確になっていれば、チャットボットカオスマップを利用して、目的に沿ったチャットボットツールを探し出せます。

もし、チャットボットを導入する目的が明確でなければ、チャットボットカオスマップに載っているチャットボットの種類がとても多いため、利用したいチャットボットを探すことが難しくなってしまいます。

チャットボットを利用する目的を明確にしておくことで、チャットボットカオスマップを有効に活用できます。

また、カオスマップは、各メディアが独自に作成しているので網羅性や分類についての正確性が担保されているわけではないというところにも注意する必要があります。最終的には、各メーカーに問い合わせをして目的・用途に合っているか確認することをお勧めします。

まとめ

特定の業界の企業をカテゴリー別に分類した「カオスマップ」はチャットボットのサービスについても活用されており「チャットボットカオスマップ」が作成されています。

チャットボットカオスマップを有効に使いこなすポイントは、チャットボットの導入目的を明確にすることです。 目的の一例としては、業務の効率化や収益アップなどがありますが、目的が明確であれば、多数のチャットボットのサービスを比較しながら適切なサービスを選ぶことが可能となり、業務の効率化が実現します。

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